ロンギヌスの槍を月面に突き刺す!−−エヴァ20周年記念、総額1億円の巨大プロジェクトが始動!

2015.02.02

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時に、西暦2015年。テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』放送開始から20年が経った今年、まるで「エヴァ」の世界が現実になったような、壮大なプロジェクトが発表されました。その名は「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」。その記者発表には多くの報道陣が詰めかけました。

 

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1月29日渋谷・ヒカリエにて行われた記者発表には、アニメ系メディアはもちろん、テレビ局や新聞各紙、多くのウェブメディアの記者が詰めかけ、会場は立ち見も出るほどの超満員に。さらに会見の模様はニコニコ生放送で中継され、平日の昼間にもかかわらず1万5000人もの視聴者が集まるなど、アニメ放送から20年経っても『エヴァ』の持つコンテンツ力はまったく衰えを見せません。

 

多くの記者と視聴者が見守る中、いよいよ会見がスタート。まずは、綾波レイがプロジェクトの概要を伝えるウェブCMの映像によって、プロジェクトの全貌が明かされました。それは、劇中に登場する「ロンギヌスの槍」のレプリカを実際に月面まで運ぼうという、20周年記念プロジェクトにふさわしい壮大なチャンレンジでした。月への打ち上げや槍の放出は、日本の民間宇宙開発チーム「HAKUTO(ハクト)」が担当します。

 

 

 

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(C)カラー / イラスト: 山下いくと

 

 

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ユニークなのが、プロジェクトにかかる費用の
調達方法。今回の打ち上げに必要な費用「1億円」はクラウドファンディングサービス「READY FOR」を通じてファンから出資を募ります。出資者は金額に応じて、オリジナルステッカー、ポスター、「自分の名前をロンギヌスの槍に刻める権利」、「槍の放出機構の命名権」など、さまざまなリターンを得ることができます。最高金額の1千万円コースに出資すると、日本の刀匠が「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」のために製作した約3mのロンギヌスの槍の同等品がプレゼントされるそうです。

 

この会見には、タレントの加藤夏希さんや元宇宙飛行士の山崎直子さんもゲスト参加。エヴァの大ファンとして知られる加藤さんは葛城ミサトのコスプレ姿を披露し、「20周年記念プロジェクトがこんな大きなものになるなんて、ファンとして嬉しいです。これからも『エヴァンゲリオン』を応援し続けたいと思います」と喜びを語ると、「みなさんも自分のお財布から『サービス、サービス!』していただいて、たくさんの支援金をお待ちしています」と協力を呼びかけました。

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これまでも、若手アニメーターが国の育成プロジェクトに出品したアニメ『リトルウィッチアカデミア』の続編が国内外のファンによる出資で製作されたり※1、東北復興支援のために誕生したキャラクター「東北ずん子」のボーカロイド/ボイスロイドが作られたり※2と、「コンテンツ愛」によって支えられているオタク業界ではファンのサポートによって様々な作品が世に生み出されています。

 

今回の「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」は、その規模・金額ともにまさに前代未聞の壮大な試みですが、プロジェクトページには発表から12時間ですでに300人から800万円を超える資金が集まり、「ぜひオタクの夢を実現してください!」「届け!ロンギヌス!」など多くの熱いメッセージが寄せられています。出資額が目標に達した場合、打ち上げは2015年末から2016年末に行われる予定です。

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READY FOR「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」
https://readyfor.jp/projects/evangelion/

 

※1 Gigazine − アニメ映画「リトルウィッチアカデミア2(仮)」制作計画が3000万円を超える金額を
4000人超の有志から集め目標金額の倍をわずか2日間で突破
http://gigazine.net/news/20130710-little-witch-academia-2/

 

※2 ねとらぼ − 「東北ずん子」がついにボカロ化 「VOCALOID3 東北ずん子」
6月5日発売【デモソングあり】
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1405/15/news104.html

 

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