この夏、封切りになった映画版『進撃の巨人』。同時期に掲出された斬新なタイアップ広告の数々が、静かに話題を集めています。
『進撃の巨人』は、諫山創が講談社「別冊少年マガジン」で連載している漫画作品で、これまでに単行本が17巻出版されています。海外でも”Attack on Titan”の名前で人気を博しており、全世界での累計発行部数は5000万部を突破する大ヒットを記録。いま、最も勢いのあるコンテンツのひとつといえるでしょう。
同作のアニメ版は、これまでセブン-イレブンやピザハット、JRAなどとタイアップを展開してきました。同じように、この夏、映画版とのタイアップも盛り上がっているようです。その中のいくつかご紹介したいと思います。
■ロフト「進撃の夏LOFT」
インパクト抜群のビジュアル。こちらは7月、朝日新聞に折り込まれて発行された、ロフトとのタイアップキャンペーンの内容を掲載した「メガ新聞」の表紙です。キャンペーン中、店内では巨人を使用したPOP、映画内の効果音を使用した店内放送が流れていたそうです。
■TBC「進撃の美人」
さまざまな企業とコラボレーションすることで有名な同作ですが、こちらは初のエステティック業界とのタイアップとのこと。巨人に生えているムダ毛を征伐するかのようなビジュアルと、原作ファンにはおなじみのセリフを駆使したコピーライティングにも注目です!
■スパワールド世界の大温泉「進撃のスパプー」
大阪のスパ施設「スパワールド」が夏の広告キャラクターに選んだのは、柔道家の篠原信一さん。「リアル進撃の巨人」と言われているだけあって、ポスターにも違和感がまったくありません。キャンペーン期間中、館内には約6メートルの巨人バルーンや、篠原巨人の人形が複数体登場したそうです。
■an「親戚の巨人」
よく「進撃の◯◯」というもじりかたをされているなかで、こちらは異色! 求人情報サービスanが、「あなたの親戚に、”巨人”はいませんか?」と呼びかけました。みごと選ばれた5名は、後日スペシャルムービーに出演するそう。どれだけ「巨人」であるのか、楽しみに待ちたいところです。
『進撃の巨人』原作は、残酷なシーンも多いダークな世界観で知られています。しかし上記のように、タイアップとなると話は別。アニメ版とのタイアップの際にも、各キャンペーンにあわせてコミカルに描かれたキャラクターたちがが話題になりました。非現実的な物語が企業メッセージをとりこむことで生まれるおもしろみを、自覚的に活用する懐の広さも、『進撃』人気の理由のひとつかもしれません。
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■参考リンク
映画『進撃の巨人』公式サイト