神戸市、起動! 攻殻機動隊とのコラボによる「公安9課」設立意図を直撃

2015.06.22

 『攻殻機動隊 新劇場版』と神戸市のコラボレーションによるPRプロジェクト「神戸市公安9課」が、反響を呼んでいます。

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神戸市のランドマーク的な存在であるポートタワーと、それを見下ろす主人公・草薙素子。プロダクション描き下ろしオリジナルイラスト ( ©士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊 新劇場版」製作委員会 )

 

 『攻殻機動隊』は、士郎正宗による大ヒットSF漫画。科学技術が高度に発達した近未来を描いた物語は、世界中で人気を博しています。アニメや映画、ゲームなど、多くのシリーズが発表されてきましたが、連載25周年である今年は、『攻殻機動隊 新劇場版』をはじめとした様々な動きが発表されています。今回の「神戸市公安9課」もそのひとつ。まだ全貌の見えない、この大掛かりなプロジェクトにはどのくらいの時間をかけているのでしょうか? 公民大学連携推進室にお話を伺いました。

 

「昨年の夏頃から、『攻殻機動隊 新劇場版』製作委員会の方々との打ち合わせを進め、本年3月に公民連携によるPRプロジェクトを開始することを発表しました。その後、描き下ろしイラストを使ったポスターの制作やプロジェクト名称の検討、特設サイトの立ち上げに向けた準備等を進め、5月に「神戸市公安9課」プロジェクトとして起動いたしました。」

 


――プロジェクトが実現したきっかけを教えてください。

「原作者の士郎正宗さんが兵庫県のご出身であること、作品中に神戸をモデルにしたと思われるシーンが多く登場すること。そして『攻殻機動隊』という作品が、オープンデータの利活用やIT産業の振興に取り組んでいる神戸市にとって、IT先進都市のイメージを伝えやすいコンテンツであるとの声を数多くいただいたことからです。」

 

――反響の大きさについてはどのように感じていらっしゃいますか?

「新聞社をはじめとした取材依頼や、Twitterなどにおける言及数の多さなどを通じて、『攻殻機動隊』のもつ影響力の大きさを改めて実感しています。特設サイトに継続してアクセスが続いている点も、原作ファンの方をはじめとして、今回のプロジェクトに興味・関心をお持ちの方が多くいらっしゃることを示しているのではと考えています。アメリカなど海外の方からのアクセスもあり、ぜひ海外からも神戸に観光に来ていただけるよう、外国人観光客の方に向けても情報発信していきたいと思います。」

 

――今後の施策予定について教えてください。

「具体的な施策については、製作委員会の方々と協議しながら進めていくことになりますが、観光振興に向けた取り組みとして、「神戸市公安9課」特設サイトにおいて、作品中に登場する神戸の風景や街並みがモデルになっていると思われるシーンを活用した観光コンテンツをアップしていく予定で、現在制作を進めています。また、11/2~11/5にかけて神戸ポートアイランドで開催される「SIGGRAPH ASIA(シーグラフ アジア)2015」においても、今回のタイアップを活用したプロモーションを展開していきたいと考えています。」

 

――ありがとうございました!

 


映画『攻殻機動隊 新劇場版』は6月20日(土)より全国ロードショー。

 

 アニメファンが、作品の舞台になった場所を訪れる「聖地巡礼」という行為を、街おこしや観光に活かそうとするケースは多く見られますが、アニメと自治体が直接タッグを組むことは異例。世界中から根強い人気を誇る、同作ならではのPRプロジェクトに期待が高まります。

 

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■参考リンク

神戸市公安9課

http://kobekokaku.jp/

 

映画『攻殻機動隊 新劇場版』

http://kokaku-a.jp/